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January 16, 2006

「語り」を聴く

先週末、国立劇場小劇場で「語りの世界」という公演を観てきました。いえ、どちらかというと、聴いてきたでしょうか。

演目は

天台声明 六道講式 海老原廣伸 他
平家琵琶 那須与一 今井勉
節談説教 弘法大師御一代記より 御入定の段 澁谷隆阿
絵解き   當麻曼荼羅絵解き 松村實昭

真言声明 涅槃講式 新井弘順
平家琵琶 宇治川 今井勉
節談説教 忠臣蔵 寺岡平右衛門の段 澁谷隆阿
絵解き    道成寺縁起絵解き 小野俊成

どれも仏教の教えを庶民に分かりやすく伝えるための「語り」と考えられ(※平家琵琶は直接仏教の布教を目的としていませんが、基底には仏教思想があるので)、聴衆を惹きつける魅力があります。
その魅力を大雑把に分けるならば、声明と平家琵琶は旋律の心地よさに、節談説教と絵解きは話の面白さにあると感じました。実際、声明と平家琵琶の間、前の座席の娘さんが気持ち良さそうに眠っておられました。

私が一番面白いと思ったのは、節談説教です。(※節談説教というのは浄土真宗で発展した節の付いたお説教を指し、今回語った澁谷隆阿さんは真言宗であることから、正確には節付説教であるという解説がありました。)袈裟を着たお坊さんが拍子木(?)をカチンと鳴らし、世間話を始めます。落語の導入と同じような雰囲気で、聴衆の反応を見ながら笑いをとっている印象。何が始まるのかと身構えていた聴衆をリラックスさせて、ぐいっと気持ちを引き寄せたところで、仏教にちなんだ本題に入っていきます。普通の会話のように話していたかと思うと、重要なところでは謡のような節が付き、笑いや涙を入れながら聴衆の情に訴えかけてきます。そして最後には、仏教の教えの大切な部分が心に残ります。今回、私の中に残ったのは、「感謝と懺悔(さんげ)」でした。とにかく、うまい!

感動したものの、それだけでは満足できない俗人の私。お楽しみはこちら、小劇場の売店のお弁当です。小ぶりですが、彩りがよく、おかずの種類が多く、わりと薄味で美味しい。これで750円はお得です。心もお腹も満たされて、とても幸せな気分になったのでした。
20060114153001

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Comments

「感謝と懺悔」、まさにその通りだと思います。
『人生日々修行』 の中で感謝を忘れず、行いを反省する気持ちがいかに大切か。。

判っちゃ居るんですが、これがなかなか出来ないもんです・・・・(^^;
“自分が可愛い” うちはダメですな。。(^-^;

私も、味の濃いのは最近ダメです。
薄味でも素材の味をしっかり生かせてればそれで十分美味しいんだもの★

Posted by: 桔梗屋 | January 17, 2006 at 06:31 PM

>桔梗屋さま

毎日、いたるところで、様々な公演が行われている
…東京ってすごいなぁ、と行く度に思います。
まぁ、時々でも、観賞に行ける現在の生活に感謝♪

感謝はわりと得意なのですが、
「自分が正しい」と思っている私は懺悔が苦手かも。。。

素材の味を生かした、本当に美味しい物を食べられるというのも、
感謝の対象ですね~*^^*

Posted by: ヒロ子 | January 17, 2006 at 06:47 PM

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