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May 04, 2006

『功名が辻』原作

『功名が辻』(司馬遼太郎著)、さらりとしていて旨みがある吟醸酒のような味わいの小説でした。

子どもの頃に何かで読んだ、”山内一豊の妻”が夫のためにへそくりで馬を買ってあげる話。賢妻とはかくあるべきといった教訓めいて、つまりませんでした。大河ドラマ化されると知った時も、(あぁ、馬の~)とは思ったものの正直あまり期待をしていなかったのですが、実際に見始めると案外面白い。早速原作を読んだのでした。

さて原作は、一豊のもとへ千代が嫁に来るところから始まります。時は戦国時代、くそまじめと運の良さだけがとりえの一豊が、しっかり者の千代におだてもちあげ支えられて、貧乏武士から一国一城の主に大出世する物語。一豊は織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三人に仕えたのですから、背景となる戦国絵巻が壮大なのは当然のこと。そこに一豊と千代夫婦の物語を織り交ぜて(いや逆か)、司馬遼太郎が軽妙な語り口でぐいぐい読者を引き込みます。とにかく作者と千代の一豊を馬鹿にした独白が笑えます。例えば一巻(p205)に(いやもう、こんな男がなぜのちに土佐二十四万石の太守にまでなったのか、筆者も書きながら、ふしぎでならなくなる)なんて書かれちゃったり、千代に(やはり、この人は、凡庸なのだ)(二巻 p99)と思われちゃったり。とは言え、作者も千代もその凡庸で愚直な一豊を愛しており、そんな人柄だからこそ彼は戦国時代を生き抜けたのでしょう。
子どもの頃、つまらないと感じた馬のエピソードも、司馬氏が料理すると絶品です。

大河ドラマは一豊や千代のキャラクター設定はそのまま(いや大河ドラマの一豊さまの方がかっこいいですね)、TVドラマ向きにかなりアレンジしてあります。特に、新右衛門と吉兵衛は一豊の10歳上でしかないことにはびっくり。今後は原作と大河ドラマ、比較しながら楽しみたいと思います。
功名が辻(1)新装版

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Comments

おもしろそう~!
読み返しとか終わったら貸して欲しいです(^^)
まもなくハリポタも出ますね。
こっちも楽しみだ♪

Posted by: バナナオレ | May 04, 2006 at 08:53 PM

>バナナオレちゃん

父の蔵書なのだけど、読むなら今度貸しますよ~。
ハリポタはますます暗くなるのかしらね。
あ~でも早く読みたい!!

Posted by: ヒロ子 | May 04, 2006 at 10:46 PM

こんにちは~!
かわいいテンプレートですね^^。
この間、コメントがどうしても受け付けてもらえなくて、なんだったんでしょう・・。
新&吉は一豊よりたったの10歳年が上なだけ、と言うところにびっくり仰天です。
原作、面白そうですね。

Posted by: さくらこ | May 06, 2006 at 03:43 PM

>さくらこさま

>この間、コメントがどうしても受け付けてもらえなくて
   …たぶん、ココログの不具合だと思います。

原作、面白いですよ。先の展開が分かってしまうのが難点ですが、かなりお薦めです。もっとびっくりネタがありますよ^^

Posted by: ヒロ子 | May 06, 2006 at 05:33 PM

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