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July 04, 2006

佐賀のがばいばあちゃん

現在公開中の映画『佐賀のがばいばあちゃん』の原作を読みました。
島田洋七氏(昭和の漫才コンビB&B:同世代以上の方は分かりますね)が自分の少年時代のエピソードを書き綴った作品です。

昭広少年(=洋七)は家庭の事情で小学2年生から中学3年生まで佐賀のばあちゃんに預けられます。とにかくこのばあちゃんが”がばい”(=すごい)。戦争中にご主人を亡くし、掃除婦をしながら五女二男を育て上げ、さらに孫まで預かって育てます。数年前、91歳で大往生。まさに昭和を逞しく生きた女性なのでしょう。

ばあちゃんと昭広少年の生活はド貧乏。近くの川を”スーパーマーケット”と呼び、上流の市場から流れてくる二股の大根や曲がったキュウリをありがたくいただきます。おかずがあればいい方で、米もやっとの日や水道代が払えない日もあるのに、ばあちゃんはお客さんが来れば景気よくビールを振舞っちゃったりします。そんなばあちゃんの信条は「本当の優しさとは、他人に気づかれずにやること」。
「わびしさナンバーワンの、日本昔話に出てくるような茅葺きのボロ家だった」といった島田氏の語り口や、「うちは明るい貧乏だからよか」と胸を張って言うばあちゃんの明るさに笑わせられますが、それ以上に母を慕う少年の気持ち、周囲の人々の心の温かさ、ド貧乏生活の切なさに泣かされました。

「幸せは、お金が決めるものじゃない、自分自身の心のあり方で決まるんだ」とプロローグで島田氏は書いていますが、読み終えた後に振り返ると、実感がこもっていることがよく分かります。急げば立ち読み30分で読み終わるような字のまばらな本ですが、買って繰り返し読んでもいい一冊です。

おさのばあちゃん語録
佐賀のがばいばあちゃん

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Comments

「幸せは、お金が決めるものじゃない、自分自身の心のあり方で決まるんだ」

本当にその通りなんですよね~。
“いかに人様の為に役立つ人生を送るか” が人間として生きる最大のテーマ・・・・・なのは判ってるんだけど、それを有言実行出来る人ってなかなか居ないモンです。
がばいばぁちゃん、素晴らしい女性ですネ★ ^^

Posted by: 桔梗屋 | July 04, 2006 at 07:45 PM

>桔梗屋さま

がばいばあちゃんが言うから、重みがあるんですよね。
福井総裁やホリエモンが言っても真実味はない訳で^^;

子どもまでお金で何でも手に入るなんて言っている時代、
いい本を書いたぞ、島田洋七!という感じです。

Posted by: ヒロ子 | July 04, 2006 at 09:27 PM

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